ひよっこヨタばなし

日記、備忘録、他愛のないそんなお話

【ライブ】Tokyo 7th シスターズ メモリアルライブ「Melody in the Pocket」

 7月20日日本武道館で行われたTokyo 7th シスターズ(以下ナナシス)のメモリアルライブに参加してきた。今回は777☆SISTERS(以下777☆)パートに重点を置いて感想を書いていこうと思う。ありがたいことに、ナナシスのライブは4Uの単独等を除いてメインのライブには1stから参加させてもらっている。そんなナナシスのメモリアルライブ、一体何がメモリアルだったのかについても触れていこうと思う。

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 開演前の場内BGMにチャットモンチーの「風が吹けば恋」やRADWIMPSの「DADA」などパンピー向けの曲が流れる中、開演直前になりセブンスシスターズの「Sparkle☆Time!!」が流れる。瞬間、場内がどよめきクラップ音が鳴り響く。開演前にここまで一体感を感じたのは初めてで一気にテンションが上がる。

 照明が暗転し、メインモニターに例のごとくカウントアップが映し出される。武道館の時空は2034年へとタイムスリップする。高揚感を誘うOP映像の後、センターステージのさらに中央部がリフトアップし今回のライブキービジュアルにあるような円陣を組んだ12人が登場する。

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開始早々すでに涙腺はゆるゆるだ。

  序曲は「僕らは青空になる」。777☆のメジャーデビュー曲だ。当日の晴れやかな夏空を思わせるような12人の笑顔が印象的だった。ナナシスにおける最も重要な季節は言わずもがな夏だ。夏にあこがれを持つハルを中心に12人の少女たちが手を取り合い、時には壁にぶつかり傷つきながらもあきらめずに勇気を奮い立たせる。そうして到達した夏の入り口、-青空まで、歩いてきた。輝ける長い夏の始まりへと繋がっていくこの曲を皮切りに今回のメモリアルライブが展開されていく。

 続く2、3曲目は恒例となった「KILL☆ER☆TUNE☆R」と「Cocoro Magical」のコンビ。「KILL☆ER☆TUNE☆R」ではライブごとにコールアンドレスポンスが用意されていたが(2ndは除く)、今回はまた変則的で音楽が途中で中断し、何やら777☆がステージ中央で会議を始める。「どうやってこの気持ちを伝えよう」この議題に対して、様々な意見が飛ぶ中まとめ役はやっぱりムスビちゃん。開幕の1,2,3...で12を言って締めるのもムスビちゃん。私の推しもムスビちゃん。12人の総意は単純だ、「ありがとう」と感謝を伝えること。感謝するのはこちらの方だというのに、ナナシスからは与えらるものが大きすぎる。

 ここからは各ユニットの曲を披露していくが、メモリアルライブとしての目新しさというとCi+LUSの登場とQOPの新曲披露ぐらいだろうか。もちろん各ユニットの成長こそあったが、大筋はこれまでのライブと一緒だ。

 QOPの圧巻のロックの後重大発表がいくつか。そして披露された春日部ハルのソロ曲「またあした」。CD収録からライブがあるたびに歌唱を期待していたが、ついに念願叶う時が来た。静寂の中、ピアノとアコギに支えられ子守歌のようにやさしく歌うハルの姿。つらい時、寂しい時に歌ったというこの曲を会場にいる支配人で合唱し、もう一人ではない、一度アイドルを挫折した少女はもうそこにはいなく、気が付けばステージ上には残りの11人の姿が。12人がこれまでの思いを語る。輪の中にハルが加わり、12人の円陣が再び組まれる。この円陣、最初に組まれたものと「またあした」、12人のスピーチを聴いた後では全く印象が違う。冒頭の円陣はキービジュアル「-青空まで、歩いてきた」にあるようにひとつの目標到達点へやってきた意味合いが強いが、この場面での円陣は「ここから」さらに前へ進んでいくための、新たなスタートを切るための決意を形にしたものであると感じた。メモリアルライブの本編はここからだったのだと思う。アプリがリリースしてから4年、1stライブから3年が経ちこれまでのパートはナナスタシスターズのこれまでを歌ってきた。しかしQOP以降のセトリは、777☆の新たなステージへのスタートラインとして組まれていた。

 「またあした」の力により地蔵を超え仏と化していた私は「スタートライン」のスタートダッシュについていけなかった。感想としては、2度目の円陣以降キャストの表情がなんだか清々しくなって円陣はもう解かれているのだけれど、ずっと繋がっているかのように錯覚するぐらいの一致団結感というのだろうか。「運命だよ ココニイルコトは」とはよく言ったもので、この12人しかありえないステージなんだよなと改めて思った。CメロでUOを焚く無粋な輩もおらず、一面の青空には感動である。この「スタートライン」という曲、ナナシスのサウンドを踏襲しているがA面の曲にしてはあまりパンチがなく正直印象は弱いように感じる。とリリース当初に曲単体で見た時はそう思っていた。しかしメモリアルライブの魔法というものはすごいもので、これまでの演出、物語を観た後だとこの楽曲こそこのライブのアンセムだったのだと、「スタートライン」無くしてこの物語は描かれることはなかったのだと感じた。「明日へのスタートライン」という明日へ向けて歌った歌詞が1曲前の「またあした」ともリンクしており、「またあした」という曲を「スタートライン」へと繋ぐこの日まで温めていたのだとしたらと考えると、このメモリアルライブという場がどれだけ価値あるものだっただろうか。この「スタートライン」という曲が来年の夏、また次の夏へと年を重ねるごとにポケットを膨らませ、大きな楽曲へと昇華していくことを考えると今後が非常に楽しみである。スタートだからこそ先の可能性は無限大なのだから。

 仏モードも解けランナーになる準備はできていた。スタートラインから走り出した彼女たちは「FUNBARE☆RUNNER」で見事にバトンを繋いでみせた。

 終わらない夏の始まりを見てる、永遠の輝きを歌ったラストナンバーは「STAY☆GOLD」。勝手な解釈だがセブンスシスターズが「Star☆Glitter」で星の輝きを爆発時の一瞬の輝きとして歌ったのだとしたら、こちらは爆発後の永遠の輝きを表現しているのだろうか。大切なことをふと気づかせてくれ、迷ったときに背中を押してくれる誰かにとっての虹でいられるようにと、「ハルノヘッドフォン~Longing for summer」でハルが「Star☆Glitter」を聴いたときのように、「STAY☆GOLD」もこれから先もずっと聴いた誰かに勇気を与えてくれる、そんな楽曲になっていたらいいなと思う。

今回のメモリアルライブは、ナナシスのこれまでと新たなスタートを飾ったライブ、歴史ある武道館でのライブということで記念すべき日であった。ステージ構成もセンターステージのみで360°どこからも見やすく、ステージを活かした演出、パフォーマンスが見事であった。4thライブ含め新情報も発表され「ここ」で終わりではなく「ここから」にシフトしたナナシスの今後の展開に注目である。

 

おわり